日本には、転職エージェントが100社以上あるとされています。
サービスを利用する第二新卒者や既卒、フリーター、ミドル世代の転職者などは、どのエージェントを使えば希望の仕事に就くことができるのか、わからないと思います。
そこで、今回は中小転職エージェントと大手転職エージェントの違いを比較しながら解説していこうと思います。
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大手転職エージェントと中小転職エージェントの例
大手転職エージェントが運営するサービスは、主に以下のようなものが挙げられます。
- リクルートエージェント
- DODA
- マイナビエージェント
一方、中小転職エージェントは主に以下のような企業があります。
- ウズキャリ(ウズウズカレッジ)
第二新卒エージェントneo
- マイナビジョブ20’S
マイナビジョブ20’sは大手人材紹介会社マイナビが運営母体ですが、転職実績や求人数、20代特化型としての側面を持っているため、中小としてのサービスに分類しています。
以下、中小転職エージェントと大手転職エージェントを比較した表になります。
※赤字は片方より優れていることを示しています。
大手転職エージェント | 中小転職エージェント | |
求人数 | 多い | 少ない |
業界・職種の幅 | 広い | 狭い・特化型 |
転職実績 | 多い | 少ない |
担当制 | アドバイザー・企業担当の分業制 | 一人でアドバイザーと企業担当を兼任 |
キャリア相談 | 丁寧 | 丁寧 |
コンサルタントの質 | 人による | 人による |
面接対策 | ない、もしくは大雑把 | 丁寧 |
面接終了後のフィードバック | 大雑把 | 丁寧 |
両者の違いについて解説していきます。
求人数の多さ
大手3社が保有する求人数は、以下の通りです。
リクルートエージェント | DODA | マイナビエージェント |
公開求人約3万件、非公開求人13万件 | 公開求人約3万件 | 公開求人約5,000件 |
※2017年7月10日調べ
一方で中小転職エージェントの求人数は以下のとおりです。
ウズキャリ | 第二新卒エージェントneo | マイナビジョブ20’s |
300件以上 | 5,000件以上 | 約1,120件 |
※2017年7月10日調べ
このように大手と中小では、最大数百倍の違いがあります。
ただ、第二新卒の方が大手の公開求人と非公開求人をすべて受けられる訳ではなく、実際に受けるのは数社〜数十社になるでしょう。
そのため、求人が多いから良いのではなく、あなたに合う一つの求人に出会える方が大切だと言えます。
業界・職種の幅
求人数の多さに比例して、業界・職種の幅も自然と広くなるでしょう。
大手の場合は、業界も職種もかなりの広さを誇っています。
一方、中小では求人数の少なさからその幅も狭いと言えます。
ただ、転職エージェント12のメリット、デメリットでも述べたように中小転職エージェントは、ある業界に特化している企業が多いでしょう。
例えば、ウズキャリの場合、ベンチャー企業やIT企業の求人が多くあります。逆に大手のリクルートエージェントでは、そうしたベンチャー企業やIT企業の求人数は少ない傾向にあります。
こうした状況は、中小転職エージェントが大手転職エージェントに勝つための一つのマーケティングだと言えます。求人別に特化して面接対策などをカスタマイズすることで大手にはない特徴を出しています。
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転職実績
大手2社とも非公開ですが、リクルートエージェントと同じか少し少ない程度だと思います。
リクルートエージェント | DODA | マイナビエージェント |
約30万人以上 | 非公開 | 非公開 |
一方、中小転職エージェントは転職実績も求人数同様少ない結果になっています。
ウズキャリ | 第二新卒エージェントneo | マイナビジョブ20’s |
非公開(内定獲得率83%以上) | 15,000人以上 | 非公開 |
それでも第二新卒のみを対象とする第二新卒エージェントneoの転職実績は多い印象を受けました。
担当制
転職エージェントには、「両面制」と「分業制」と呼ばれる担当制の違いがあります。
両面制とは、コンサルタント(キャリアアドバイザー)が企業の営業担当も併任していることを指します。
分業制とは、企業担当の営業と求職者担当のキャリアアドバイザーが別れていることです。
主な特徴は以下の通りになります。
両面制 | 分業制 |
中小に多いシステム | 大手に多いシステム |
直接企業とやりとりしているため、情報が濃く、内部情報を知っている | 分担制のため、多くの情報を集めやすい |
求人に情や数字を絡ませ、しつこくなりがち | 求人への理解が足りない |
担当以外の求人では、偏った情報になりがち | 偏りなく情報をもらえる |
色々と特徴はあるものの主な違いは、兼業か分業かによる求人への理解力です。
キャリアカウンセラー自らが営業をしてその求人を紹介する両面制では、必然的にその求人について詳しくなりますし、社内の雰囲気や細かい状況まで理解が及びます。
一方、分業制だと理解は細かいところまで及びませんが、情報は偏りなく色々な情報を聞くことができるでしょう。
面接対策やキャリア相談などのサポート全般
キャリア相談の質は両方とも丁寧です。
ただこれも担当になるキャリアコンサルタントとの相性や性格によるものなので、一概に大手だから良いとか中小だから良いとは言えません。
面接対策やその他サポート全般では、圧倒的に中小転職エージェントの方が丁寧で協力的なサポートをしてくれるでしょう。
大手転職エージェントでは、求職者担当が数多くの求職者を抱え、サポートの充実度が落ちます。
しかし、中小転職エージェントでは、登録者数が少ない分、内定をもらえる見込みがあまりない求職者でも時間をかけて、サポートしてくれると言えます。
コンサルタントの質
コンサルタントの質に関しても一概には言えないです。
求職者との関係性を作るのが上手な方が多く、よほど性格が合わないキャリアコンサルタントと出会わなければ質に関して疑問を持つことはないと思います。
ただ、大手のアドバイザーの方が経験もノウハウも持っているため、求職者に対する相場観を持っていて、的を得たアドバイスが聞きやすいとは言えます。
しかし、上記の画像のように、大手転職エージェントでは一人が受け持つ求職者の数がとても多いことから内定をもらえる見込みがない求職者は、親身に相談に乗ってもらえないケースもあります。
一方、中小のキャリアコンサルタントは、経験やノウハウの面で劣ります。
登録者も大手より少ないことから充実したサポートを受けることが可能ですが、売り上げを重視して、内定が出た時点でその内定先を猛烈に押してくるケースがあります。
面接終了後のフィードバック
中小転職エージェントの方が「面接で聞かれたこと」や「具体的な質問内容」「求職者に対する面接官の評価」などを具体的に質問されますし、振り返りも丁寧にしてくれることが多いです。
リクルートエージェントの場合、簡単な振り返りシートに記入するだけになります。
一方、中小のウズキャリや第二新卒エージェントneoでは、面接終了後の翌日、電話やLINE、対面で面接の内容を質問されることが多いですし、求職者がなぜ合格なのか、不合格なのかも採用担当者から聞いた“本音の感想”を聞くことが可能です。
まとめ:転職エージェントは、中小1社、大手1社に登録すべき
ここまで読んでいただきありがとうございます。
両者には、一長一短あることがよくわかったと思います。
そうしたメリット、デメリットを埋めるために転職エージェントは複数登録して、用途別に使うことをおすすめします。
とくに、第二新卒に特化した中小転職エージェントは手厚いサポートを売りにしているだけあり、どこも面接対策やキャリアコンサルに力を入れています。
初めての転職活動に慣れるためにも中小でキャリアの方向性や面接の軸を固めつつ、大手であなたが希望する非公開求人に応募するような形をとることが転職成功のカギではないでしょう。
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