「アジアが好き」
「20代のうちに海外で働く挑戦がしたい」
本当は海外で働きたいけどコロナで諦めていた20代も多いのではないでしょうか。
2022年3月現在、感染は未だ収束しないものの、ウィルスの弱体化も進み、あと1~2年以内には海外渡航など往来をはじめ、経済も正常化すると言われています。
実際にタイやベトナム、フィリピンのセブ島では既に隔離期間なしで入国できるようになったり、周辺アジア各国も動きはじめています。
海外で働く経験を積むなら若くてエネルギーがある20代が最もおすすめです。
30代以降になると身体も疲れやすくなり無理が効かず、家庭を持つと自由に身動きもとりづらくなります。
本記事では、実際に20代~30代で海外(アジア)勤務を経験した筆者だからこそ分かる、アジア転職(就職)のメリットやデメリット、目的に合わせた国選び・就職方法の参考となるように徹底的に情報をまとめましたので、ぜひ参考にしてください!
アジア転職するなら20代がおすすめな4つの理由
アジアなどの海外転職では20代という若さが大きな武器となります。
1.吸収力がある
社会人として年齢的に若い20代の脳は活性化されやすく、情報の吸収力が高いです。
外国語をマスターするための記憶力ももちろん、社会人としての常識や固定観念に縛られておらず、異国の地で受け取る刺激を自身の成長に繋げられるでしょう。
2.身体が丈夫
これも若さゆえですが、身体が丈夫で体力があるのは20代の武器です。
30歳を過ぎると急に胃が弱くなったり、疲れが残りやすかったり、身体の変化を感じるようになります(筆者体験済み)。
海外、特にアジアは活気のある国です。
若者も多く、体力のある20代であれば友人達と夜遅くまで一緒に遊んだり、時にはハードワークしたり、少し身体に無理をしても平気でしょう。
3.交流関係を広げやすい
若い20代の男女であれば警戒されることも少なく、新しいコミュニティにどんどん入れます。
また人柄が良ければ、色んな年上の人達にも気に入られ、人的ネットワークが広がり、素敵な出会いが増えることでしょう。
※特にアジアであれば、日本との距離も近く移動がしやすく、将来日本に帰国した後も継続的に交流をもちやすい点が魅力的です。
4.自由に挑戦しやすい
20代は自分一人のことさえ考えればよく、気軽に挑戦しやすいです。
年を重ね、家庭を持つと家族の生計を立てるため又は一緒に暮らすことを優先して、新たな挑戦せず守りに入る30代は非常に多くいます。
独身で自由な20代は、外部環境の影響を受けづらく、挑戦しやすいといえるでしょう。
アジアで働くメリット・デメリット
アジアで働くメリット(特長)とデメリット(注意点)をそれぞれ解説させていただきます。
アジアで働くメリット・魅力
・生きた語学力、コミュニケーション力が身に着く
・生活コストが下がる
・多様な価値観に触れられる
・視点が上がる
以下、それぞれ説明します。
海外在住経験をウリにできる
海外で働けば現地の生きた情報に触れられ、それ自体が価値となります。
また現地の経営者や専門家とネットワークを築ける仕事に就いた場合は、人脈も広がります。
あなたがシンガポールで働いたなら「シンガポールに詳しい人」、台湾で働いたなら「台湾に詳しい人」というように、あなたの海外在住経験が他社と差別化できるウリとなるでしょう。
※特に東南アジアやインドはまだまだ人口増加中、経済成長もこれからであり、物価や人々の生活水準も上がり続けています。
カンボジアやベトナムでは日本の物価の五分の一程度ですが、日本と変わらない水準まで成長してくる、可能性に満ち溢れた国ばかりです。
既にシンガポールでは日本より一人あたりGDPを超えていますが。
生きた語学力、コミュニケーション力が身に着く
ビジネスで通用する語学力が身につきます。
日本語のみで働ける海外求人もあるので、働く職場環境や心がけ次第ともいえますが、
多国籍な人材で構成された企業を選べば、ビジネスレベルでの語学力を強制的に伸ばせられるでしょう。
生活コストが下がる
シンガポールや香港は除きますが、アジアなら殆ど全ての国の物価は日本より安く、生活コストを抑えられます。
広さに余裕のあるお家に、休日や仕事終わりのオフの時間に気軽にマッサージに行ったり、少し豪華な食事も手ごろな価格で楽しめるでしょう。
日本から近く、移動がラク&時差も少ない
アジアの場合、日本から直通10時間以内で移動できます。
また時差も少なく、時差ボケなどで感覚を狂わすことも少ないでしょう。
多様な価値観に触れられる
海外に住むと、海外ならではの日本とは異なる文化、慣習に触れることが多くあります。
今までは当たり前と思っていたあなたの常識が崩れることでしょう。
相対性理論で有名な物理学者が残した言葉、
「常識とは18歳までに身につけた偏見のコレクションでしかない」
の真意を心から理解できることでしょう。
多様な価値観に触れることで、視野が広がります。好奇心が旺盛な人にとっては楽しくて仕方がないでしょう。
視点が上がる
日本以外の世界を知ることで、常にグローバル基準で物事を考える癖が身に付きます。
知らず知らずのうちに日本と海外を比較し、日本人として何ができるか、日本人としての意識(アイデンティティ)も高まる人も多いです。
アジアに飛び出し、日本を外から見る経験を積むことで、アジアまたは全世界という広い範囲で世の中を捉えることが習慣づけされ、視点も自ずと高まるでしょう。
アジアで働くデメリット・注意点
・保険制度は事前に確認する
・生活環境への不安
・日本の友達・家族とすぐに会えない
・文化が違う
以下、それぞれ説明します。
給与面が心配
アジアの現地企業に転職する場合は給与も現地水準となります。
日本では年収450万円の人が、アジアに行くと年収300万円以下に下がることも決して珍しくありません。
ただ生活コストが安くおさまるため、意外と海外のほうがお金が貯まるという人も多いようです。
シンガポールや香港など日本より物価の高い場所では十分な給与がもらえるかもしれませんが、生活コストも高くなりがちです。
保険制度は事前に確認する
医療制度は国によって異なるため、事前に確認すべきです。
補償内容が不足している場合は日本で契約できる海外旅行保険などで補うようにしましょう。
生活環境への不安
国や働く場所にもよりますが、アジアで日本みたいにインフラが整備されている国はシンガポールくらいです。
台北、香港、上海・北京、バンコク、クアラルンプール、ジャカルタなどは大都市ですが、水は必ず煮沸して飲むようにしましょう。
また、治安も日本ほど良い国は非常に珍しく、犯罪などに巻き込まれないように気を付けましょう。
日本の友達・家族とすぐに会えない
飛行機での移動となるため、どうしても物理的な距離が生じてしまいます。
文化が違う
当たり前ですが、海外では日本と文化が違います。
大事にしている価値観も異なるため、相手の意見を受け入れる姿勢がないとカルチャーショックや人付き合いで悩むかもしれません。
日本人としてのアイデンティティを持ちながらも、「郷に入っては郷に従え」の精神をもち、文化や価値観の違いを楽しみ、ポジティブに捉えるようにしましょう。
アジア転職に向いているのはこんな人
以上から、アジア転職にもそれぞれメリットとデメリットがあるように、向き不向きがあります。
私が思う、アジアの転職におすすめな人の特徴は以下の通りです。
・若者が多く、活気のある場所で生活がしたい
・働く選択肢を広げたい
・オフは贅沢に遊びたい
・好奇心が旺盛
・飽きっぽい、変化を楽しめる刺激が欲しい
・人と話すのが好き
・語学を学ぶ意思がある
海外で働くことができる8つの方法
①日系企業の現地支社で働く
②現地企業で働く
③国際公務員として働く
④フリーランスとして渡航、現地での起業を目指す
⑤NGOまたは青年海外協力隊として働く
⑥ワーキングホリデー
⑦海外インターンシップ
⑧海外トレーニー制度を利用する
①日系企業の現地支社で働く
海外転職する日本人で最も多い方法でしょう。
海外支社・海外支店など海外に拠点がある日系企業で就職し、その企業の制度で海外赴任、海外へ転勤するイメージです。
有名商社や大手上場企業などでは、海外手当が出る事も多く、給与面・福利厚生は日本で働くのと同等以上のサポートが受けられることが多いです。
しかし、実際に選び抜かれた一部の社員しか海外駐在できないため、短くても最低1年以上は国内で経験を積み、仕事で成果を出すことが求められます。
海外で働くことを目的に入社したのに、理想が叶わないまま退職するリスクもあるので注意しましょう。
※まず国内就職となるため、「リクルートエージェント」や「doda」、海外経験者に特化した「Beyond Border」など日本国内の転職エージェントが求人紹介を得意としています。
②現地企業で働く
インターネットで現地の求人を探し、企業の公式HPから直接応募するイメージです。
英語力など語学力を求められることが多いですが、現地の日系企業向けに事業している企業(例えば人材紹介、オフショア開発など)であれば、英語があまり話せなくても日本人としてのバリューを発揮できるでしょう。
20代で少し経験を積み、自分のスキルに自信のある方は直接公式HPから連絡するのもいいでしょう。
・内定獲得できるハードルが高い
・英語力、語学力を求められることが多い
※給与に関しては日本より物価の高い地域、シンガポール、香港などでは給与が上がりやすく、その他の東南アジア地域では下がりやすいでしょう。
具体的に現地企業を見つけるための方法は以下となります。
※「ビズリーチ」などに登録すれば、現地のヘッドハンター、転職エージェントからスカウト連絡をもらえます。
②直接連絡する
「働きたい都市名(ハノイ/シンガポール/香港etc.) 求人」で検索すると、「Indeed」や「マイナビ転職」や「カモメアジア転職」などのサイトで海外求人を閲覧できます。
採用企業の名前が出ている求人もあるので、直接その企業名をコピーしてグーグル検索し、公式HPにアクセスして、採用ページ又はお問い合わせページから連絡すればOKです。
非効率であることと第三者の意見が聞けないデメリットはありますが、直接連絡なら採用企業はエージェントに手数料払う必要がなくコストを抑えられるため、内定獲得のハードルは下がりやすいでしょう。
③国際公務員として働く
国際公務員とは、いわゆる国連など国際機関で世界のために働く人たちを指します。
海外で働く選択肢の1つといえますが、
・母国語以外に2か国語以上話せること
・35歳以下であること
・大学院修士課程以上を修了していること
・関連分野での2年以上の職務経験、将来にわたり国際機関で働く意思を有すること
など求められる条件が厳しく、思い立って国際公務員になるのはハードルが高いでしょう。
④フリーランスとして渡航、現地での起業を目指す
自分のスキル、経験に自信のある方、過去に留学などで住んだことがあるなど海外現地の事情に詳しい方なら挑戦してみるのも有りでしょう。
ただコロナ禍ではビザの許可が下りない可能性が高いため、一度は「就労ビザ」などで現地企業から働く経験を積み、慣れてきた頃に起業や独立を考えるのが賢明と言えるでしょう。
⑤NGOまたは青年海外協力隊で働く
NGOとはNon Governmental Organizationの略で国際的な非政府組織という意味です。
NGOでの活動内容は主に世界の貧困地域の発展や教育、農業指導、森林・河川などの環境保護、難民や子どもや女性などの人権擁護などが挙げられます。平均給与は350万円程度で決して高くありませんが、人生で貴重な経験となります。
一方、青年海外協力隊は国際社会への貢献という点ではNGOと共通していますが、日本国政府(JICA)が運営するプログラムである点と滞在期間が原則2年間と定められている点で異なります。
青年海外協力隊として開発途上国に出向き、その国のインフラ整備など国づくりに貢献します。
滞在中の生活費や手当は支給されるものの給料は出ませんが、貴重な人生の経験となるうえ、帰国後にグローバル人材としての活躍されている方は多いようです。
⑥ワーキングホリデー
日本と協定が結ばれている国において、一定期間働きながら暮らせる特別なビザ制度のこと。
18歳~30歳までしか利用できない点も特徴です。
高校や大学時代に留学経験ができなかったことに後悔している社会人が仕事を辞めていくケースも多いようです。
20代前半までならともかく、20代後半である程度キャリアを積んでからのワーキングホリデーは帰国後のキャリアに悪影響(年収が下がる/日本社会に馴染めないetc)が生じることも多く、慎重に判断したいところです。
⑦海外インターンシップ
これは大学生や大学院生など学生が主に使う制度です。
海外で働くインターンシップを経験したい場合、「海外 インターン」などでネット検索すれば沢山情報が出てくるので、気になる方はチェックしてみてれください。
⑧海外トレーニー制度を利用する
海外トレーニー制度とは、企業が人材育成の一環として社員に海外研修に派遣する制度のことです。
将来的に海外で活躍できる人材を育成することが目的となります。
大手商社や大企業を中心に取り入れられており、過去に留学経験があったり、既に外国語能力が長けているなどの実績がある方、仕事への熱意が高い社員が選出される傾向があります。
アジア転職・就労でおすすめの職種・仕事
アジアで働くとなった際、何の仕事をするかは大切ですよね。
英語や現地外国語(中国語・韓国語・タイ語・ベトナム語など)がネイティブレベルに話せる方は無限に仕事の選択肢があります。
英語力が一切ない方は、現地在住日本人向けまたは現地日系企業向けを主要顧客としている仕事を探すようにしましょう。
また、現時点での語学力が弱くとも、専門スキルやビジネス経験があれば受け入れてくれる会社も多くあります。
※行きたい国が明確に決まっている人は「国名 求人」などで検索して、実際にどんな仕事があるのか、イメージを膨らましてもいいでしょう。
以下に海外、特にアジアで多い仕事を列挙させていただきます。
医師
美容師
エステティシャン
インターナショナルスクールの講師
飲食店での接客
新規事業の開発・推進
海外営業 ※1
エンジニア・PM管理
海外進出支援
広告代理店
コンサルティング事業
人材紹介事業
※1 海外営業は「現地企業(ローカルマーケット)向け」or「現地日系企業・在住日本人向け」で言語難易度が大きく異なる
その他、オンラインで能力を発揮できる特定のスキルをお持ちの方はフリーランス、テレワークなどで働くこともできます。
クラウドワークスやランサーズ、ココナラなどのカンタンに仕事を受発注できるサービスを利用して海外で生活している日本人も少なくありません。
市場価値を高めたい20代ビジネスマンは「ビズリーチ」や「リクルートダイレクトスカウト」に登録して、スカウトを待つのも手でしょう。
ビジネスマンとして市場価値を上げるという目的ではおすすめできませんが、実際に「日本語教師」として海外で生計を立てている日本人も多くいます。
給料も決して高くないため、慎重に考えましょう。
まとめ
以上から、もしあなたが海外で働きたいとお考えなら、若い20代のうちに挑戦されたほうが有利です。
海外のどの地域・国で働くか迷われているなら、アジアが物理面・経済面で賢明です。
(国選びに正解はありません。もしアート・芸術を学びたいなら欧米が最先端ですし、あなたの目的に合わせて考えるべきです。)
海外で働くという選択肢。
20代ならキャリアの修正が何度でもききます。
新しい環境で挑戦することはあなたの見識・人脈を広げ、市場価値も高めることでしょう。
あなたが、悔いのない20代を送られることを望みます。