派遣社員、契約社員、正社員の違いとは?正社員と同じ仕事はできない?

最近求人サイトでは多くの派遣社員の募集がかかっていることを目にする機会が多くなってきました。

人材確保の難しい今の時代、企業からすると派遣社員を使うことで様々なメリットのあり積極的に採用されています。

求人数が多く内定率も高いため、就職を考えている主婦の方や第二新卒で派遣社員として働く方も増えてきていますが実際働く側から見ると派遣社員という働き方はどうなのでしょうか。

正社員や契約社員との給与などの待遇面や立場的な違いや法的な扱いの違い、契約社員や正社員と同じ仕事はできない理由など、派遣社員で働くときの注意点やメリットを細かく解説します。

派遣社員、契約社員、正社員の違いとは?定義から見た違い

最近は求人サイトでこの三つを目にするが多いと思います。

同じ社員ですが、実はこの三つそれぞれ大きな違いがあるのです。

正社員の定義

正社員とは、企業や会社から直接雇用され、かつ雇用期間に定めのない契約を結んで働くことを言います。

日本の労働者の6割が正社員で、定年まで一つの企業で働くことができることや、待遇面でのメリットの多い働き方の一つです。

定年退職や解雇されなければ一つの会社で長期的に働けるのでキャリアアップや昇給が狙えるのも魅力の一つです。

契約社員の定義

契約社員は、正社員と同じく企業や会社と直接雇用されているのは同じですが、契約期間を決められている有期契約で働くことを言います。

働く側からすれば正社員に近い待遇でありながら正社員に比べ内定に至る確率が高く、結果を残せば正社員への契約変更も狙えるため、大手企業への就職も狙える働き方として特に第二新卒やブランクのある求職者には人気のある働き方です。

派遣社員の定義

派遣社員は正社員や契約社員と違い「人材派遣会社」と契約する形になるので、実際に働く会社と労働者は直接雇用関係にありません。

給料も働いている会社ではなく、人材派遣会社から支払われる形になります。仕事も契約している人材派遣会社から随時紹介される形になります。

就業経験が少ない方やブランクがある方でも多くの仕事を紹介してもらえるので特に主婦層からの人気が高い働き方です。

企業側からするとアルバイトを直接雇用するよりも人件費が抑えられるなどのメリットがあるので最近では積極的に派遣社員を受け入れる企業が増えてきています。

仕事内容の違いとは?正社員とは同じ仕事ができない?

派遣社員、契約社員、正社員は雇用形態の違いから、企業側も求めるスキルや人材も違い、仕事内容にも差があることがほとんどです。

正社員の主な仕事内容

正社員の場合、企業は定年まで長く自社で働いてくれることを求めているため、企業全体を見据えた仕事が求められます。

長期的に取引先と付き合っていくことが想定されるので、契約やそれに付帯するサポートなどの営業職は正社員に任せられることが多いです。

企画立案などの社内コンペも正社員を対象にしたものが多く、大きい仕事を任せられることも多いのでスキルアップや昇格は圧倒的に正社員が有利と言えます。

契約社員の主な仕事内容

契約社員の場合、契約終了後にリリースすることも想定して正社員に比べると限定的な仕事がまかされることが多いです。

たとえば大きな企画の補助や事務作業などです。

この場合自分で立案するよりは指示待ち作業になることが多く、また雇用期間が決まっているので一つの企業でスキルアップや昇格することは難しくなってきます。

ただし最近では専門技能が必要な仕事でも正社員を見据えたインターンを兼ねて契約社員として採用する企業が増えていますので、その場合はスキルを見せることで昇給や正社員などの無期限雇用を目指して仕事をすることもしやすくなります。

派遣社員の主な仕事内容

派遣社員の場合、そもそも直接雇用と違って契約内容が限定されていて正社員と同じ仕事はできないことが多いですし、企業から見ると自社の社員ではないため特に情報流出には気を使います。

このため例えば取引先との細かな契約内容を扱う仕事は少なく、小売業であれば接客対応、事務職系であればデータ入力など末端的な仕事をすることが求められます。

最近では繁盛期など人手が必要な時に短期アルバイトのような形で派遣社員を受け入れる企業も多くなっています。

ただし、看護職などの医療分野や、社内SEやプログラマーなどの特殊技能を求める派遣を専門に扱う人材派遣会社もあり、こういった場合には派遣社員を正社員などの直接雇用として引き抜く企業もあります。

派遣社員、契約社員、正社員の給料の違いとは?給料から見た違い

上記したような理由から仕事内容に違いがあるので、それぞれには給料額に差が出てくることが多いです。

正社員の給料額や給与形態

正社員の場合には基本的には月給制になります。月給制であれば基本的に毎月同じ給料が支払われるので収入が安定していると言えます。

また、正社員として雇用された場合ボーナスがあることも多く、年収換算した時に圧倒的にメリットがあるのは正社員です。

長期的に働くことを考えると、スキルアップによる昇給や手当、昇格による役職手当など基本給が上がりやすいことも正社員のメリットと言えます。

注意が必要なのが、月給額に「みなし残業」がついている場合です。一見派遣や契約社員より給料が高そうに見えても、残業などを換算すると実は損していたということもありえます。

契約社員の給料額や給与形態

契約社員の場合、時給制、日給制、月給制など給与形態は様々です。

月給換算して見ると新卒正社員と同じか、それより高いこともあります。

これは契約社員を採用する企業はすでにある程度の職歴があることを想定していることが多いため、入社時点でそのスキルを換算されることがあるためです。

専門技能を期待されて入社している場合、その差はさらに大きくなります。

ただしボーナスはないことも多く、あっても正社員よりも低いことがほとんどです。

これはボーナスが社員を会社に引き留める意図もあるので、有期契約の契約社員にはその効果があまりないことや、仕事内容の面から貢献度が低いと判断されがちだからと考えられます。

また基本給の昇給も少ないので、年齢が高くなればなるほど平均年収と離れてしまうこともあります。

派遣社員の給料額や給与形態

派遣社員の場合、多くは時給制や日給制です。更に企業側が出勤日数や勤務時間で人件費を抑える狙いもあるからです。

ただし人手が足りない場合は残業が付くので、働いた分しっかり給料に反映されます。

また給料額も、同じ業務をするアルバイトやパートタイマーよりも高いことがあります。

これは企業側からすれば派遣社員は自社の社員ではないため福利厚生にかかる費用が少なく済むため、それが支払われる給料額に反映されていることが多いからです。

ただし交通費の別途支給がないこともあるので、通勤に費用がかかる場合は注意が必要なうえ、ボーナスや賞与は実際に働く企業からは支給されませんので、正社員や契約社員と比べて実際の年収は低い場合が多いです。

ただし専門技能を有する場合は正社員よりも年収が上がることがありますし、一定のスキルや資格を有する場合人材派遣会社からインセンティブが発生する場合もあります。

まとめ

【メリット】

  • 正社員は安定性があり給与額も高くスキルアップも見込める
  • 契約社員は非正規でありながら福利厚生も受けられ内定率が高い
  • 派遣社員は就職までの手軽さと需要の高さから仕事に付きやすい

【デメリット】

  • 正社員は競争率が高く、正社員として入社することが困難で責任を負う仕事内容が多い
  • 契約社員は契約期間が定められており、契約終了された場合再び就職活動をする必要がある
  • 派遣社員は重要な仕事に付きにくくスキルアップが困難で企業からの福利厚生が受けられない

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