新卒の就職活動と異なり、第二新卒での転職活動では前職での経験や実績を面接官に対してアピールします。
また、第二新卒の面接で絶対避けられない質問として、「前職を退職した理由(転職したい理由)」が挙げられます。
前職を辞めた理由が後ろ向きな理由の場合、どのような退職理由で面接官を納得させるのか、非常に難しいと思います。
とくに人間関係で退職された方や労働環境が苦痛で退職された方は、誤解のないように退職理由を述べる必要があります。ちょっとした言葉の言い回しや伝え方であなたに対する面接官の印象はかなり変わるでしょう。
そこで、今回は第二新卒が言ってはいけない退職理由2つといくつかの例文を用いて紹介していきます。
なお、参考文献として、ウズキャリ(UZUZ)の岡本啓毅副社長が出版された「既卒、フリーター、第二新卒の就活はじめの一歩」から一部を抜粋して記事を作成しています。
なぜ面接で退職理由(転職理由)は必ず聞かれるのか
結論、採用する企業の人事として、あなたが本当は長く働ける人材かどうかを見極めるためです。
人事は仮にあなたを採用しても、また同じ理由ですぐ辞めないか不安を抱えており、その真意を退職理由を聞いて確かめたいのです。
世の中に完璧な企業なんてありません。企業は生身の人間の集まりで出来ているのであり、人間関係なんて千差万別。仮にホワイト企業といわれる会社に入社できたとしても、人間関係や業務の中に理不尽さや矛盾を感じることは多々あるでしょう。
あなたの退職理由(転職理由)に納得性があるか。
あなたは転職理由を話すことで、採用人事にあなたの考え方・意思決定のプロセスを理解してもらい、退職した(転職したい)理由に納得してもらう必要があります。
納得する退職理由と意気込みさえあれば、内定獲得はほぼ確実
あなたが納得する退職理由を話せさえすれば、採用される確率はかなり高くなります。
というのは企業側からして第二新卒者を採用するメリット(魅力)は大きく、新卒採用や他の転職者よりも採用するよりハードルが低いからです。、
*企業が第二新卒者を採用したい3つの魅力
①(年齢が若いため)将来の活躍が期待できる
②(年齢が若いため)考え方が柔軟で企業に馴染みやすい
③新卒採用と比較し教育費・採用費がおさえられる
あとはその企業で働く意気込みと覚悟を見せれば、内定獲得がぐっと近づくでしょう。
第二新卒で言ってはいけない退職理由2つ【残業・人間関係】
では、納得する退職理由をどう作るか、まずはNG例から見てください。
1.辞めた企業を悪く言う(ネガティブ思考NG)
面接でやってはいけないことの一つがこの「辞めた企業を悪く言うこと」です。
「ブラック企業に入社してしまい会社のせいで辞めざるを得なかった」、「自身が考えていた業務内容とは完全に異なっていた」、「職場での人間関係が上手くいかずに早期離職をしてしまった」などの理由で退職した場合、会社とあなたの両者に問題があるかと思います。
しかし、面接の場では文句を言いたい気持ちを我慢しましょう。辞めた企業の悪口を言ってしまうとあなたの評価が下がります。
いくら新卒入社した会社と相性が悪かったとしても、その会社に入社することを選んだのはあなたです。
会社や環境が悪いなど他責にせず、自分の反省点を振り返りどう今後に活かすかポジティブな姿勢を見せれば、面接官に好印象を与えられるでしょう。
悪い例
良い例
2. 退職理由を絞らず、いくつも話す
もう1つ面接でやってはいけないこととして、「退職理由をいくつも話す」が挙げられます 。
もちろん、いくつかの要素が重なって退職することが大半でしょう。労働時間が長いとか、給料が安いとか、仕事内容が思っていたのと違った、などがあると思います。
そして、それを面接官に全て話す方がいるかもしれません。
しかし、いくつも退職理由を言うことで、あなたをアピールする時間が失われてしまいます。また、退職理由を羅列した言い方をすると、企業の悪口を言っているようにどうしても聞こえてしまいます。
そのため、退職理由はできるだけ一つに絞り、退職理由を話す時間を最小限にするよう心がけましょう。
悪い例
上記は不平不満を並べましたが、ポジティブな退職理由でもなるべく1つに話すほうが賢明です。
良い例
※退職理由と志望動機はセットで伝えられるようにしましょう。ストーリーで伝わるため、あなたの言葉に説得力が生まれ、面接官の心に響きやすいでしょう。
第二新卒の退職理由(辞めた理由)・転職理由の例文【残業・人間関係】
ここからは、状況別に具体的な退職理由を述べていきます。
新規の営業から既存の営業に転職するケース
「現職では新規開拓営業として一年間勤務してきました。新規のお客様から信頼を得て、成果を出せたことは、自分にとって非常にいい経験となりました。しかし、現職では一度売ったら終わりの商材を取り扱っていることもあり、お客様と長期的な関係を築くことがどうしても難しいと言う状況(退職理由)があります。営業として、よりステップアップするために、お客様と長期的な関係性を築くことができ、関係性を深めて行けるような仕事に挑戦したい(退職理由から繋がる志望動機)という気持ちで、転職活動を開始いたしました。」
引用:「就活はじめの一歩」 51Pより
上記でも述べた「辞めた企業の悪口を言わないこと」と同様、前職を悪くいうのではなく、これからの職場の方が成長できる点を面接でアピールするとともに前職から繋がる志望理由を述べることができています。
このように退職理由から繋がる志望動機を述べることで、反省点や前職からの心の切り替えを知らせることもできます。
営業が嫌で退職し、別の職種に挑戦するケース
「現職では営業として一年間勤務しておりました。日々、多くのお客様にアプローチして、感謝していただくことにやりがいを持って取り組むことができました。しかし、営業として働いていくなかで、徐々に将来性のあるIT分野で専門的なスキルを身につけていきたい(退職理由)と思うようになりました。」
「一年間という短期間で退職することは自分自身のキャリアにとって非常にマイナスになると迷った時期もありましたが、未経験の分野に挑戦するのであれば、23歳という若い年齢のうちに、技術職に挑戦する方がチャンスをつかめるのではないか?(退職理由から繋がる志望動機)と考え退職することに至りました。」
引用:「就活はじめの一歩」 52Pより
このようにしっかりと短期離職の反省を転職理由に加えることも重要です。
労働時間が長くて退職するケース
「前職では三ヶ月間、営業職として、毎日400〜500件のテレアポをして、終電で帰るというスタイルで働いておりました。若くて体力のあるうちは問題ないのですが、この働き方を今後10年、20年と続けていけるかという点で不安が徐々に大きくなり、退職を考えるようになりました(退職理由)。
入社前に、どのような働き方をするのか、という点をしっかりと把握した上で企業を選ばなかった自分自身の浅はかさが、このような短期間での離職につながってしまった原因だと考えております。」
引用:「就活はじめの一歩」 53Pより
この事例のポイントは、「終電」と書かれている点です。
残業が原因で仕事を辞めた場合、必ずどのくらいの時間残業をしていたのか、月何十時間していたのかを明確に伝えましょう。
ただ単に「残業で退職した」と述べてしまうと、誤解をされて残業全てが嫌である、と解釈されるからです。
体を壊しそうで退職した人の面接での回答ケース
「介護の仕事をしてきたのですが、先輩方でも腰を悪くして辞めてしまう方が非常に多く、在籍されている方でも30代の先輩方の多くが腰痛に悩まされていました。
私はまだ体力があったのでどうにかなりましたが、自分もこのまま介護の仕事を続けていって30代・40代になったら、体を壊して続けられなくなってしまうかもしれない(退職に踏み切った要因)。だったらまだ、未経験でも挑戦できる年齢のうちに環境を変えて、キャリアをしっかり積み重ね、継続的に働ける仕事につくために、この時期に退職しました(前向きな退職理由)」
引用:「就活はじめの一歩」 58Pより
ただ単に体調を崩して辞めるのではなく、長期的に働いていくことを見据えた言い方をすることで、面接官も受け取り方が良くなります。
ただ、業界でも有名な激務の会社、ブラック企業で働いていた場合、嘘なく退職した旨を話しましょう。
そうした場合は、面接官も「一年で退職した根性なしの若者」という理解ではなく、「ブラック企業で一年も務めることができる、かつ挫折経験を持った若者」という判断をしてくれるでしょう。
うつ病などの精神疾患を患い、退職したケース
このケースは、正直に起こった出来事を述べる他ないでしょう。
ただ、その時の注意点としては、しっかりと病院から完治した証明をもらい、その旨を面接官に伝えることです。
第二新卒の退職理由(辞めた理由)のまとめ
- 辞めた企業を悪く言う
- 退職理由をいくつも話す
ここまで第二新卒が言ってはいけない退職理由を紹介してきました。また、状況別の例文も記載しました。
すでにご存知かと思いますが、例文と全く同じような状況はほとんどなく、採用面接する企業の業界や職種によっても最適な退職理由は変わってくるものです。
転職活動では、こうした退職理由のみならず、履歴書や職務経歴書、志望動機、企業とのスケジュール調整などなど全てを一人で行うことは非常に荷が重く、転職エージェントに全てを任せた方が早いのが現状となります。
初めての転職活動かつ、初めての転職エージェントを利用する際は不安になりますが、しっかりと転職エージェントの基礎知識を身につけることで「あなた一人きりで転職活動を行うよりも確実に転職成功を手繰り寄せることができる」と断然します。
不安があれば面接対策サポート付きの転職エージェントを利用しよう
第二新卒の面接対策に強い、おすすめ転職エージェントを6つ紹介します。
プロのキャリアアドバイザーが面接対策や書類選考の対策などにも応じてくれるため、希望の求人に内定獲得できる確率がぐっと上がるでしょう。
第二新卒専門のエージェントと大手の総合型転職エージェントでそれぞれ3つずつ厳選紹介しますので、参考にしてください。
名称 | 特徴 | 規模 |
ウズキャリ(UZUZ) https://daini2.co.jp/ | “超”手厚いサポート(1名あたり平均12時間)がウリ | 第二新卒専門 |
第二新卒エージェントneo https://www.daini-agent.jp | 1名あたり平均8時間の徹底サポート | 第二新卒専門 |
就職Shop https://www.ss-shop.jp/ | 書類選考なしで面接できる利用者10万人以上のサービス | 第二新卒専門 |
リクルートエージェント https://www.r-agent.com/ | 求人数・実績No.1!登録しない理由無し | 大手 |
マイナビエージェント https://mynavi-agent.jp/ | 20代、第二新卒に強い大手エージェント | 大手 |
doda https://doda.jp/ | 求人数第2位。キャリアアドバイザーの対応に定評◎ | 大手 |
※第二新卒専門エージェントでは手厚いサポートが受けられるため、面接対策にはもってこいのサービスです。利用するだけであなたの就活レベルがぐっと上がるでしょう。ただ求人数が少ないというデメリットもあります。
一方、大手の総合型エージェントは求人数が多いものの、転職サポートが手薄だったりします。
「第二新卒専門」と「大手総合」を1つ以上ずつ組み合わせて、あなたの転職活動を確実に成功させましょう!
①ウズキャリ(UZUZ)|超手厚いサポートがウリ
【公式URL】:https://daini2.co.jp/
✔キャリアカウンセラーは全て20代で第二新卒経験者
✔ブラック企業は完全排除
✔就職内定率86%、入社後定着率約97%、就職支援3.5万人以上など実績豊富
第二新卒専門の中小エージェントとしては、最も転職サポートが手厚い転職エージェント。面接対策の練習や書類選考の対策はもちろん、就職活動で不安なところは全てフォローしてくれます。
模擬面接に何度でも付き合ってくれるでしょう。キャリアカウンセラーは全て第二新卒転職を経験された者のみで構成されており、何でも気兼ねなく相談できます。
異なる時代を生きてきた人のアドバイスよりも、年齢が近い現役キャリアカウンセラーからは、同じ経験をしているからこそ説得力のある転職ノウハウを教えてもらえるでしょう。
1名あたり平均12時間、過保護なくらいサポートが手厚く、ブラック企業を完全排除した求人のみ紹介してくれるので安心して利用できるエージェントです。
②第二新卒エージェントneo(第二新卒専門)|ブラック企業を完全排除
【公式URL】:https://www.daini-agent.jp
✔1名あたり平均8時間の徹底サポート
✔面接対策が徹底している
第二新卒エージェントneoは、営業担当が実際に訪問してチェックした企業のみを紹介するだけでなく、「社会保険が無い」「離職率が高い」「若手を育てる環境がない」などの怪しい企業は全て排除しています。
大手転職エージェントや転職サイトでは、不採用の理由はオブラートに包まれた伝え方をされ、本当の理由はわからないままです。
第二新卒エージェントneoでは、採用担当者からあなたを担当するキャリアコンサルタントへ包み隠さず“不採用の理由”が伝えられます。時には、痛いところを突かれるフィードバックがあるかもしれませんが、素直に受け入れ、改善し、面接で実践していけば最短で内定を獲得することができます。
フィードバック → 改善 → 面接を積み重ねていけば、面接で落ち続けることはまずありません。
※なお、電話でのサポートの場合、選考書類のやり取りはパスワードがかかったメールにて行われます。
大学卒業して新卒入社半年以内のスキルも全くない若手にも優しく対応してくれるため、新卒入社した会社がブラック企業で体力的、精神的に苦痛だった方でも相談しやすいでしょう。
③就職Shop(第二専門)|書類選考なしで面接可能
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書類審査無しで面接できるため、書類作成に自信がない方にもおすすめです。面談オフィスも都心部中心にあるため、アクセスが良く便利です。
紹介される求人は全て就職Shopが訪問した企業に限定されるため、業務内容はもちろん職場の雰囲気・社風も把握しています。絶対ブラック企業に就職したくないという方にはおすすめのエージェントです。
④リクルートエージェント(大手総合)|実績・求人数圧倒的No.1
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